【学び】「メモの魔力」を読んで学んだこと
今回は前田裕二さんのメモの魔力を読んでみたので、その感想です。
メモの魔力に関する基本情報です。
- タイトル:メモの魔力
- 著者:前田裕二
- 発行所:幻冬舎
- 著者情報:SHOWROOM代表取締役社長
- 備考:メモの魔力は2019年上半期、ビジネス書のベストセラー1位を記録
- メモの魔力 -The Magic of Memos-
「メモの魔力」を読んで学んだこと
学びになったと思ったのは以下の 4 点です。
- 抽象化という情報の整理が理解を助ける
- メモをとることで**「言葉にする」**言語化能力が養われること p35
- メモをとることの本質は姿勢である p180
- 自己分析の必要性
それぞれについて説明していきます。
1.抽象化という情報の整理が理解を助ける
「エンジニアの知的生産術」でも書かれていたように、理解の過程では抽象化という行為が必要になります。
抽象化では共通するパターンを見出したり、それらに対して何か言葉や数字をつけることで人間の脳内で分散していた情報が理解しやすい形でまとめられることだと私は理解しました。
要は、得た情報はなんなの?どういうこと?なぜ?にわかりやすい答え(言葉)を見つけることです。
本書でも筆者がどのように「抽象化」を行っているのかに関して、重要なのは抽象化する際の問いだというように述べられていました。
抽象化に問いをもちいるのは、論文を読む際にすごく役立ちます。
有名な落合さんの論文をサーベイする際のフォーマットも、ほとんど問いで構成されています。
その論文がどんなもの?という問いは抽象化という言葉の意味をよく表していると思います。
2.メモをとることで「言葉にする」言語化能力が養われること
これは読んでてあーなるほどななりました。
というのも、情報を書き出したり、ブログを書くようになってから自分のなかの考えや思いを以前より簡単に外に出せるようになったからです。
例えば、以前の私は本を読んで、どうだった?と問われたときに、面白かった!タメになった!のような薄い表現をすることが多かったです。
ブログなどにアウトプットをする場合、何が、どんなふうに面白かったのかまで感情・考えを言語化する必要があります。
この言語化能力はきっと慣れというか繰り返し訓練を行うことで養われるものなんだと思います。
メモのとり方や書いたメモから知的生産につなげるというメリットの他に、言語化能力という多くの人に共通して役に立つスキルを養えることはメモをとることの大きなメリットだと感じました。
3.メモをとることの本質は姿勢である
どういうことかというと、メモは記録する、知的生産のためだけの手段ではなく、目の前のこと(メモをとる対象・事象)に対してどれだけ真剣な姿勢で向き合っているかということです。
メモをとっているということは、情報を覚えようとしている・そこから次のアイディアにつなげようとしていることになるので、それを行っていないということは、目の前のことに対してそれほど真剣ではないということを表してしまうということでしょうか。
言われてみれば、これまでもメモをたくさん取っていたときは真剣に聞かなければやばいってときな気がしてます。
普段からそれくらいの真剣な姿勢で向き合うのはたしかに必要なことだと思いました。
4.自己分析の必要性
本書で書かれているメモをとるという行為は、それなりの労力が必要な気がします。
なぜメモをとるのか、メモを通して得たことを最終的にどう活かしたいのかがなければ続かないだろうと感じました。
「メモの魔力」の中では人生の軸を見つけることが大事だと述べられています。
人生の軸(自分のやりたいこと)が明確ならば、それを達成するためにメモをとるという行為が非常に役にたつということだと思います。
この人生の軸がやる気の源泉になったり、選択を迫られたときの指針になるので、自分のなかでしっかり抽象化しておくのは必要なことだと思いました。
なぜこの本を読んだか
私がこの本を購入した理由は以下の 2 点になります。
- ① 効率的なメモのとり方を知る
- ② 自分を知る方法の探索
1 つ目は、これまで読んだ本からメモを取る、記録をつけるという情報を書き出す行為の必要性がわかってきたため、もっといい方法がないか、またその方法について学びたいと思ったからです。
例えば、アウトプット大全やエンジニアの知的生産術でも情報を書き出す、アウトプットすることが生産性の向上に寄与すると述べられています。
参考までに上記 2 つを読んだ際の記事です。
私自身も上記の本を読んでから、読書する際や何かを学習するときには意識的に情報を書き出すようにしています。
このように書き出す機会が増えてきたことで、他の書き出す方法が気になってきたわけです。
2 つ目の目的は、結局自分は何をやりたいの?という問いに悩んでいたため、その解を求める参考になる方法を探索していたためです。
「メモの魔力」の購入の決め手になったのはこの 2 つ目の理由が大きいです。
購入前に、書店で「メモの魔力」の目次や内容をパラパラとみていたときに**自分を知るための【自己分析 1000 問】**というのが本の最後にのっていて、これは本の内容によらず役に立つなと思ったので購入に至りました。
以前読んだ本との共通点
以前紹介した堀江さんと落合さんの著書と言っていることが同じだったのは、「熱中している人が価値を持つ」であったり、これからの時代は「個」がフォーカスされるという主張です。
あとは、抽象化の話も西尾さんの「エンジニアの知的生産術」でまさに同じことが述べられていました。 他にも、書いたものを見返すというのも「エンジニアの知的生産術」でも述べられていたことです。
メモのとり方も「アウトプット大全」のノートのとり方や書き出し法と通ずるものがありますね(見開きで使うとか)。
「メモの魔力」は特にこれまでブログで取り上げた本と共通する部分が多かったように感じました。
感想
個人的には、メモのとり方よりはメモを取る考え方が参考になりました。
メモをとるのは忘れないようにするためという認識がありましたが、この本を読んで認識が変わりました。
冒頭でも書いたようにメモをとるということは、自分自身や目の前のことにどれだけ真剣に向き合おうとしているかの姿勢であるということです。
もちろん、記録や知的生産のためにメモをするというのも納得ですが、個人的にはメモをとることは「姿勢」であるというのがすごくいいなと思いました。
メモのとり方の部分は、自分には合わないかなと思いました。
勉強会などで試してみたのですが、書くスピードがぜんぜん追いつかなかったです笑
うまく抽象化して書くぞっと思っていたのですが、考えている間に他の話を聞きこぼしたりして結局 PC でメモしました。
メモをとるのは PC で markdown を使った方法が自分にはあってそうです。
あとは、目的にもあげていた自己分析 1000 問がよかったです。
自分を振り返るための具体的な質問がいくつも用意されているのはありがたいです。
具体的に聞かれてみると意外と答えられないことが多かったです。
また、節目で区切って同じ質問を問いかけるのは、これまで試したことがなかったので新しい発見が得られました。
自分の楽しいとか、一生懸命やってたことって時系列でみると案外共通点があって驚きます。