ついに読んだ「君たちはどう生きるか」
ついに読みました「君たちはどう生きるか」。
まずは基本情報から。
- タイトル:君たちはどう生きるか
- 原作:吉野源三郎
- 漫画:羽賀翔一
- 発行所:株式会社 マガジンハウス
- 備考:2018 年に一番売れた本で、累計 200 万部を突破している(公式サイトより)
本というか漫画を買ったのは 1 年前だったのですが、ずっと本棚の隅においていました。
最近、オリラジのあっちゃんがやってる Youtube 大学で紹介されているのをみて読もうと思いました。
今回読んだのは漫画版でしたが、原作小説は驚くことに戦前の 1937 年(昭和 12)に出版されているようです。
戦前に書かれたものが今になって再度見直されるというのは面白いですね。
どんな内容?
すごくざっくりいうと、中学生のコペル君が学校の人間関係や世の中のことなどでいろいろ悩んだり考えたりしたことに対して、 コペル君のおじさんがノートを通じてコペル君の気づきに感心したり、アドバイスをくれることによって、コペル君が学び成長していくという話です。
このコペル君の悩みというのが、だれもが直面しうるもので、子どもも大人も共感できるものが多いと思います。
貧富の差やいじめ、さらには人間とはどういうものかということなど、昔も今も変わらない人間が直面する悩みに対して、 わかりやすい言葉で説明してくれます。
いちおう漫画ですが、おじさんからの手紙の部分は漫画ではなく文章なので、意外と読みごたえがあります。
学び
私が「君たちはどう生きるか」で学びになったのは、人間とはどんな生き物なのかというところです。
そもそもこの本が 80 年以上たった今になっても多くの人から共感を得られるのは、この本が人間や社会の本質的な部分をついているからだと思います。
貧富の差やいじめ、あとは正しくない行いを見てみぬふりをしてしまうなど、人間ってそういう生き物なんだな考えさせられます。
しかし、そういった自分が正しくない、つらいと感じた経験から、学ぶことができるのも人間なんだなと。
自分がグサッときた部分を 3 つほど引用して紹介します。
世間には、悪い人ではないが、弱いばかりに、自分にも他人にも余計な不幸を招いている人が決して少なくない
いい人でいるだけでもダメなんだということです。
これもなんとなくわかります。相手に遠慮しすぎるあまり自分の意見を言わないことってよくある気がします。
損得からではなく、道義の心から「しまった」と考えるほどつらいことはおそらくほかにないだろう
このフレーズは漫画の最後のほうにでてくるんですけど、真理だなと感じました。
人間関係でつらいと感じるのはこのパターンが多い気がします。
あとは、これに関連してなぜ心が痛いときがあるかというと、
心も体と同じで正常では無いときに痛みが生じる
というのが述べられています。そして、こういった痛みがあるからこそ、そこから本来人間がどうあるべきなのかがわかってくると書かれています。
他にもいいことがたくさん書かれていますが、3 つだけ紹介しました。
感想
自分もコペル君と同じ中学生くらいのときに読みたかったと思いました。
また、自分の子どもに読ませたいと感じさせる本です。
コペル君が思う悩みというのは自分も感じたことがあるような悩みで、物語にぐっと入り込むことができました。
自分も周囲でいじめられている人がいても、いろいろ自分に言い訳をして見てみぬフリをしていたことがあります。
大人になるほど自分が感じたこと思ったことをしっかり言語化して見直すことって少なくなると思います。
こうやって本の中で見直すというのはいい体験でした。
「君たちはどう生きるのか」
私も考えていきたいと思いました。